3500-13-12-2-1

ツーリングの記録等に使おうと思っていたが。。。タイトルは最初の記事の3500km, 13日, 12ヶ国, 自動二輪, 空冷単気筒の意。

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汗顔の至り

http://www.1101.com/2003_NEWYEAR/030102_science/ethics.html

たとえば、アメリカでの
捕鯨反対運動にしても、あそこに、
科学的な話しあいはまったくなかったです。
だけど、なし崩し的な感情的な意見によって、
現に、捕鯨という文化は壊されてしまいました。
科学的な素養があまりにもないままだと、
第2の捕鯨や第3の捕鯨は、
いくらでもでてくるように思うんです。
それは、危険だなぁと感じています。


 上など読んで。よく見られるタイプの話ですが、本当にアメリカの政策は感情だけで決定されたのか(捕鯨を文化と結びつける言説はごく最近作られたものなので、その点上の認識はおかしいのだが)?BWUやNMPなど「科学的」捕鯨管理の破綻が商業捕鯨モラトリアム採択の一因ではないのか、などと思ったり。ウィキペディアの国際捕鯨委員会の項目は参考文献が充実していますが、石井・大久保論文や真田先生のいくつかの論文などを読んで、政治・外交などを専攻している人たちの方が、自然科学系の学者よりも、捕鯨問題の本質を(科学を含めて)よく理解しているのではないかと思うようになりました。捕鯨問題がこじれた一因は日本の生物学者の無能と怠慢にあると言われても仕方ありません。忸怩たる思いがします。

 私はまず最初に生物学の面から調査捕鯨の評価を調べていたのですが(そして大本営発表がかなりうさんくさいことがわかった)、以下の論文検索サイトで「捕鯨 科学」や主な研究者名をキーワードに和文論文を検索すると自然科学以外の文献が色々ひっかかってきます。
http://scholar.google.com/
http://ci.nii.ac.jp/
http://www.scirus.com/srsapp/

 ヒットしてきたものの中で真面目な学術論文に目を通すと、「理不尽な外国に迫害される無垢な日本の捕鯨文化」という捕鯨問題の捉え方が全くの虚構であることがわかってきます。「理不尽な外国に迫害される無垢な日本」。kknekoさんの記事を参考にするなら壮大な演劇みたいなものです。忠臣蔵や高倉健のヤクザ映画みたいですね。我慢に我慢を重ねた最後に「非科学的で感情的な」外人相手に日本の正当性を吼えるわけです。被害者意識を煽り団結を促す、これがウケないわけが無い。のですが実際の科学や外交分析はこの猿芝居とは全く異なった事実を冷然と示しています。他人に責任をなすり付ける捕鯨推進大本営のあり様は大阪府のダメ上司ともよく似ています。現実的な交渉では相手をなじっても解決しませんが、捕鯨問題は誰も現実的解決を望んでいないのと、「ボクちゃん何も悪いことしてない、悪いのは非科学的なあいつら」という幼稚な世界観が一定のカタルシスを与えてくれるからこそ長引く上に、「反捕鯨は米国の陰謀」とかの根も葉もない話がウケるのではないでしょうか。筋書きに合う話(例えば悪者の陰謀とか)は無批判に取り入れられる一方で、筋書きに合わない要素(例えば日本人鯨類学者による批判や海外の科学者による理路整然とした批判、あるいは現実的政策分析など)は黙殺されるのです。

 そんななかで孤軍奮闘してきた粕谷先生には頭の下がる思いです。「考える力と科学者の良心」と粕谷先生に言われると重みが違いますなぁ。まことに汗顔の至りです。

外交分野などの参考文献
国際捕鯨規制の起源と日本 真田康弘
1970年代における日本の対外捕鯨政策 真田康弘
米国捕鯨政策の転換 真田康弘 国際協力論集14: 139-159
国際捕鯨規制の科学と政治 大久保彩子 海洋政策研究第4号:35-50
国際捕鯨規制におけるディプロマトリ・サイエンス 石井敦
日本の捕鯨外交を問い直す 石井敦 大久保彩子 真田康弘(訳)
捕鯨問題: 日本政府による国際規範拒否の考察 平田恵子 山崎由希子(訳)

ようやく一つ過去記事に追記の形で訂正を加えました。他の記事にも追々追記・訂正を加えていきます。
http://3500131221.blog120.fc2.com/blog-entry-15.html

番外編
 こんなのも論文検索でひっかかってきました。和文論文検索だとおよそ学術的価値があるとは思えない週刊誌の記事までひっかかって来ることがあるのであまり利用しないのですが、これは笑った。
捕鯨問題をめぐる米日間の相克
http://www.jrcl.org/liber/l1936.htm

鯨肉食を「野蛮な風習」と決めつけるアングロサクソン諸国によってIWCが牛耳られてから二十数年。そのかん日本政府は「対米協調」を優先させてIWCの「決定」を律儀に遵守してきた。このことが日本人の食習慣と嗜好を変えてしまったのである。


 思いっきりトンチキなことを言っているこれはなんと革マル派の機関紙。しかし仮にもマルクス主義を看板に掲げる団体が「アングロサクソン諸国」とかそんな情勢分析をするものだろうか。そこら辺の右翼と言ってることがかわらんぞ。で、革マル派のライバルである中核派は捕鯨問題について何か言っているか調べてみたけど、特に何も言っていないようです。

「日帝水産庁の調査捕鯨攻撃弾劾!」と思う同志は反捕鯨闘争に決起せよ!異議なし!
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テーマ:捕鯨・反捕鯨問題 - ジャンル:政治・経済

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