3500-13-12-2-1

ツーリングの記録等に使おうと思っていたが。。。タイトルは最初の記事の3500km, 13日, 12ヶ国, 自動二輪, 空冷単気筒の意。

Inner Trip

自己愛の領土で、たとえいかなる発見があったにしても、まだまだ、そこには知られざる土地が残っている。 ?ラ・ロシュフコー



 人間への鋭い洞察で多くの箴言を残したラ・ロシュフコーですが、彼は若い頃フロンドの乱に参加しています。騎士道の理想に燃えた闘士として戦い、結局内部分裂で敗北した体験が彼を行動の武人から沈思の文人へ変化させたと言われています。乱暴なアナロジーですが、フロンドの乱は日本の学生運動に似たところがあります(内部分裂で頓挫したあたり)。かつての安保闘争をはじめとした学生運動は、多くの参加者や見物人に影響を与えています。「サルでも描ける漫画教室」では「革命的マルクス主義」を標榜する団体がハイジャック事件を起こすというネタがあります。押井守作品の首都警特機隊シリーズは警官が学生運動めいたことをやる話で、「公安のエス(スパイ、密告者)」などの隠語が使われています。「太陽の牙ダグラム」は子供向けSFロボットアニメですが内容は学生運動の挫折そのものです。「平成狸合戦ぽんぽこ」の多摩丘陵の狸たちを三里塚の農民たちに置き換えれば、敗残者として社会の片隅で生きて行くという結末までまるっきり同じになります。現代の日本には多くのラ・ロシュフコーの素質をもった人達がいるのです。

 左翼運動(というより人間活動)の縮図として連合赤軍事件が挙げられます。
連合赤軍事件
http://yabusaka.moo.jp/sekigunjiken.htm
瀬戸内寂聴との対話
http://www.sutv.zaq.ne.jp/ckaty207/aitin.html

 瀬戸内寂聴さんの言葉はさすが宗教者と思いますが、永田洋子という人はざっと見た感じ、かなり我執の強い人のようです(結局この人は同志を殺害したことを反省なんかしちゃいないと思う)。自己愛は政治イデオロギーや信心といったものと非常に親和性が高いのではないでしょうか。ある宗教信者(瀬戸内寂聴さんではないよ)への批判の中に「神を愛しているのではなく、神を愛している自分を愛している」というのがありました。自己愛とイデオロギーが結びつけば単なる私憤を公憤のように見せかけるのも簡単になるようです。すでに死刑が決定し、法務大臣のゴーサインを待つばかりですが、できるだけ生かして心理学者などによってどうしてこのような人間ができたのか、あらゆる情報を絞り出してほしいものです。

 殺人に至るまで過激になる人間は少ないですが、多くの人はこういったことを経験しているのではないでしょうか。自己愛を大義名分でごまかして我を張る様を漫画化すると連合赤軍事件になるのです。保守派の新しい歴史教科書を云々とかいう団体も分裂していますし、ロックバンドでもメンバー間の意思の違いによる解散や脱退はあります。オウム真理教でも共産主義でもファシズムでも、結局は個人のエゴであり、誰でもはまりうる落とし穴なわけです。

生来の残忍さも、自己愛が作るほど、残忍な人間は作らぬ。  ?ラ・ロシュフコー



 ラ・ロシュフコーの残した600を超えるの箴言のうち、20以上の中に直接「自己愛」という言葉が出てきます。
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