3500-13-12-2-1

ツーリングの記録等に使おうと思っていたが。。。タイトルは最初の記事の3500km, 13日, 12ヶ国, 自動二輪, 空冷単気筒の意。

ゲバラの演説

 ああツーリング行きてぇと思っても生活が変わるとなかなか思うように行かないものです。そもそもいまバイクがありません。代償行為としてバイクの出てくる本を漁っていたところ、ゲバラの「モーターサイクル・ダイアリーズ」が出てきました。巻末にゲバラの演説が収録されていますがいま読むとまた違った輝きを感じます。

今日われわれが実践すべきことは連帯なのだ。「ほら、来ましたよ。慈善を施すために来てあげましたよ。学問を教え、あなた方の間違いや教養のなさや基礎知識のなさを直してあげるために来たのですよ」などという態度で、人民に接するべきではない。人民という、巨大な知恵の泉から学ぶために、研究心と謙虚な態度をもって、向かうべきなのだ。
 慣れ親しんできた考え方がいかに間違っていたか、気づかされることがよくある。そういう考え方はわれわれの一部になってしまっていて、自動的に、われわれの知識の中に組み込まれてしまっている。自分の考え方をがらりと変えなければならないこともよくある。社会観や人生観といった全般的な考え方だけではなくて、時には医学的な概念までも変えなければならないことすらある。病気が必ずしも、病院や大都市で問題となる種類のものだけではないのだということを知るだろう。


漫然と思ったことその1
 自動車の便利さと危険性を原発のそれと比べる話を見かけたことがありますが、なにか違和感を感じました。バイクを含む自動車は大変便利なものですが、運転する際は、免許の取得と携帯、保険への加入が義務づけられています。交通事故の加害者となってしまった場合、刑事責任や賠償が課されるわけですが、一方、原発事故で誰か刑事罰を受けるのか?被害者は補償されるのか?原発は保険にかけられるのか(「沈黙の艦隊」の原潜みたいに)?原発を運用してきた責任のある側に誠意が感じられないから心証が悪くなるのでしょう。ところで上でゲバラが言っていることもまさに欠如モデル批判です。

漫然と思ったことその2
上の演説の中の「医学的な概念までも変えなければならない」という所はずっとよくわからなかったのですが、いま少し理解出来た気がします。

科学は政治に左右されず中立であるべきという意見はちょくちょく見かけます。

科学の中立性を損なう不当な政治介入の例も科学史に詳しい人ならいくつも挙げられるでしょう。しかし、研究は常に政治と無関係に事実を追求してきたかと問えば、たぶん科学史家の大半は否と答えるでしょう。科学が完全に中立であるなら地動説が裁判沙汰になることなどなかったはずです。

 宇宙開発は政治が科学研究を刺激した例です。東西冷戦華やかなりし頃、両陣営の科学者の一部はロケット研究に没頭しておりました。敵に負けないミサイル技術のために、宇宙開発競争のために、政府が国家予算をつぎ込み、航空宇宙工学が爆発的に発展したわけです。この分野を専攻したイデオローグにはピンはフレデリック・シンガーからキリはかの中川八洋までいます。この時期に本当に政治的中立を保とうとする学生や科学者なら、航空宇宙工学など志すべきではありませんでした(?)。もし当時の研究者が「我々は何のために研究しているのか?我々の研究は誰を最も利するのか?」という問いを発したならば、京大の小出さんみたいな扱いを受けたでしょう。理系に統一教会と手を組んでしまうほどの反共主義者が多いとすれば、この時期の影響もあるのではなかろうかと。



 誰にも注目されないまま地道に研究を続けてものすごい発見をする人もいるでしょうが、最近の研究は大型予算とチームワークが主流ですから、社会的要請(=政治的要請)と科学的発見はいっそう密接になっていくはずです。難病研究やスパコンに予算がつくのもそういうことです。

 要するに、発見された事実は科学的に価値中立であっても、その発見にいたる研究の道は常に極めて政治的なものということです。研究というのは芸術同様の人間的行為であり、決して事実を発見する機械としての科学者が単調に作動しているのではないということをグールドが述べています。社会や時代が科学の問いの内容や質を規定するということでしょう。

 まだやってきてもいない妖怪の心配よりも、現在世界を支配する資本主義、わけても影響をふるう市場原理主義とやらが科学にどう影響しているかを検証するほうが重要に思えます。まぁなんというか、自分が中立だと思い込んでいる間は自分を中立に見せかけることもできんでしょうな。
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