3500-13-12-2-1

ツーリングの記録等に使おうと思っていたが。。。タイトルは最初の記事の3500km, 13日, 12ヶ国, 自動二輪, 空冷単気筒の意。

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南極のクジラが欲しいねん!

日本の市場狙いだったアイスランドの「商業捕鯨」が1年で中止に
http://www.news.janjan.jp/world/0708/0708280441/1.php
鯨由来食品のPCB・水銀の汚染実態調査結果について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0116-4.html

2001年度に我が国で生産された鯨由来食品は、およそ3,500?4,100トン程度と推定され、国民一人あたりに換算した年間摂食量は、わずか28? 30gにすぎない。三手法によって求めた在庫市場に流通する鯨類由来製品は、南極海のクロミンククジラが流通の大きな部分を占めており(45.0? 51%)、次いで、イシイルカも全体の8?20%に相当する量が市場に出荷されている。鯨類由来食品は我が国の伝統的食料源ではあるが、伝統的鯨食地域でさえ鯨類食品の摂取量は少なく、日常的な畜肉や魚類、さらに穀類と比べれば流通量、摂取量共に比較にならないほどの少ない。また、全国流通は大半が南極産の汚染度の低いヒゲクジラ類であり、その他の生産物はきわめてローカル色の強い食材である。
 こうした希少流通(摂取)食品を、日常的食品の基準で取り扱うことは妥当ではなく、また鯨由来食品の危険性が科学的に明らかになっていない状況下で、これまた日常食品と同基準でのプレコーショナルな扱いも妥当とは考えにくい。

  日本でもアイスランドでも近海産のクジラが汚染されているとなると汚染度の低い南極海のクジラが魅力的となります。しかしながらかつての南極海クジラ乱獲金メダリストに今更何の権利があるのか教えていただきたいもので。

グリーンピースの資料の中にこのようなものがありました。
http://www.whalelove.org/whales/facts/fact6

「あのオリンピック捕鯨はやり過ぎたと思う。獲れて母船が処理できずに捨てたこともある。肉もいいところだけとってあとは海にすてたものだ。(昭和)30 年代の前半までは南氷洋のどこへ行ってもクジラが群れていたが、後半になると鯨の数がめっきり減ってしまった。キャッチャー(捕鯨船のこと)で何日間走っても鯨に行き会わない。海水ばかりだった。」( 和歌山県太地町出身の砲手の話「捕鯨II」 山下渉登 法政大学出版)

 日本に責任のない鯨類の乱獲は確かにあります。セミクジラの激減は1830?1850年の間に起きているので、日本はこれには関与していないと思います。が、戦後南氷洋のクジラの激減には日本もコミットしています。各国が南極捕鯨から撤退したいま、どのような名目で捕鯨が許されるかと考えると「調査」は頭のいい部類の言い訳です。「調査捕鯨」に科学的価値が無い事は鯨類研究所を除く専門家の一致した意見ですが。

 鯨肉の摂食量は一人当たり年間約30g、日本全体では3千トン程になります。一年に一度食うか食わないかです。ミンククジラは一頭当り4?5トンなので、現在の消費を賄うのには年間約千頭のクジラが必要になります。

比較のために牛肉の資料を探してみました。
http://zookan.lin.go.jp/kototen/nikuusi/n423_3.htm
http://www.teikokushoin.co.jp/statistics/japan/index43.html
 日本の生産量52万トン+輸入量76万トン=128万トンで、牛肉の供給量は一人当たり年間約10kgだそうです。日本国内の肉牛飼育頭数は280万頭。ウシの体重は600kgほどなので、一年間に100?150万頭の肉牛が屠殺されて52万トンの国産牛肉になっている事になります。かなり早いサイクルでまわっていますが、管理された家畜なら可能なのでしょう。「供給量」とか「摂食量」とか「純消費量」とかの正確な定義は知りませんが、まぁ、大雑把に言って日本人一人が年間5?10kgの牛肉を食べているのは間違いないでしょう。

 日本の鯨肉消費量が100倍(一人当たり年間3kg)になると年に10万頭のミンククジラをとる事になります。南極にいるミンククジラは多く見積もっても100万頭です。10%もとって大丈夫なのかな。

鯨類研究所かなんかに入れ知恵されたのであろう市長さんがこういっています。
http://www.nakada.net/syutyo/SYUTHO06.htm

特に増えている鯨はミンク鯨で、南極海だけで76万頭の生息が認められている。
これは、年間2000頭ずつ利用しても資源に影響がない頭数と考えられている。

 ミンククジラ2千頭が限界みたいですね。肉にして1万トン未満です。日本に限定してもこれでは全然足りません。食料自給率ってレベルじゃねーぞ!?(最盛期にはどのくらいクジラを食べていたんだろうか?)クジラが世界中の食料危機を救うみたいな話は見かけますが、それこそ冷凍グリーンピース一袋で第三世界の飢餓を救うみたいな話ではないでしょうか。関連して、IWCにODAでつった開発途上国を引き込み日本の味方を増やす作戦ですが、実はこれは日本にとって現実的と言えましょう。なぜなら遠洋捕鯨船の建造には100?200億円かかり、技術の習得も含めると、今まで無かった食習慣にかける初期投資としてはハード、ソフト含めて負担が大きすぎるため、これらの国々が捕鯨に参加する可能性は低いと考えられるからです。捕鯨船の建造費用についてはここを参考にしました。

 計算の正確さにイマイチ自信がありませんが、いずれにせよ南極海のクジラは人類の胃袋を賄うのには貧弱すぎやしませんかね。前掲の証言からも「南氷洋のどこへ行ってもクジラが群れていた」状態からでも、商業捕鯨が行われてたちまちクジラたちが姿を消してしまった事は明らかです。人間がちょっととったくらいで20年の間に激減してしまう動物が100億を目指して増加中の人類のタンパク源たりうるか非常に疑問なんですが。私がやった小学生レベルのさんすうでも人類どころか日本人だけで(その気になれば)ミンククジラを食い尽くせるという結果が出ました。私の計算が正しいのかどうか、専門家の計算を見てみたいものです。鯨類シンポジウムで専門家の一人がこのように述べています。
http://www.iisd.ca/ymb/whales/pew2/

鯨類科学者の粕谷俊雄氏は、日本の捕鯨の歴史について説明し、現在の行き詰まりは利用可能な唯一の組織たるICRWが時代遅れとなってしまっていることになると指摘した。また、日本の調査捕鯨は科学的な価値があいまいであると指摘し、成長が遅く繁殖率も低い大型鯨類を年間1000頭近く捕殺していることに対する倫理観を問うた。また、粕谷氏は、日本人の大半がICRWの抜け穴を利用することに寛容であるため調査捕鯨を受け入れているのだと述べたが、日本には商業捕鯨は必要ないと主張した。
粕谷氏は小型鯨類の漁業は中止すべきであると論じたが、その根拠として、現行の管理体制では透明性が欠如していること、検査および統計データが不十分であること、漁業方式が社会構造やクジラに係る文化的多様性を損ねるものであるということ、また安全なハクジラの管理体制というものは存在しないからという点を挙げた。また、日本の調査捕鯨はICRWを誤用しており、科学者や政府、捕鯨産業を腐敗(corruption)させるものであるとし、日本の調査捕鯨を終了させるよう提案した。さらに、現在、日本鯨類研究所に務める科学者に対して新たな雇用先を提供し、オープンに情報にアクセスでき、研究の機会が得られるようにすることを提案した。

 もう退職なされたようですが、粕谷先生の業績はgoogle scholarで調べた限り、鯨類研究所より高く評価されています。

 「調査捕鯨」の科学的無内容さに不満をもつもの、反捕鯨運動に反感を抱くもの、捕鯨に嫌悪感をあらわにするもの、皆不満を抱きつつも、現在の状態はかなり均衡のとれた状態といえましょう。反・反捕鯨で団結する日本人、反捕鯨で金を集める環境保護団体、実に美しい支えあいの精神です。人という字は(以下略)。ミンククジラが絶滅しない範囲で日本に供給されて、たまにクジラを食べる事が出来るのですから、私はそれ以上は望みません。金儲けになるならアラスカのカニ漁みたいに乱獲を招きますが、需要の少なさから商業捕鯨が成り立たないのはクジラの資源管理にはいい事です。捕鯨に税金を投入しても国民の大半の理解は得られるでしょう。私も文句は言いません。インド洋で営業している無料ガソリンスタンドよりは遥かにましです。出来れば「調査捕鯨」という科学の僭称もやめて「趣味の国営捕鯨」とでもしていただければもう完璧なのですが。つまるところ、「調査捕鯨」は科学的には不適切だが政治的には極めて適切であるといえましょう。現在の均衡は万人の同意のもとにあるのではなく相克の上に成り立っているので、今後もこのパワーゲームの推移は観察のしがいがあります。

 捕鯨に反対する意見の中に変なのがあるという事しか知りませんでしたが、こうして調べてみると捕鯨推進派もかなりおかしいことがわかりました。賛否双方の愚論を嘲笑するのが海に行かなくても出来るホエールウォッチングということで。本稿も愚論と思われるかもしれませんが。
http://www.asahi-net.or.jp/~an4s-okd/private/bun/man00913.htm
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